小さい頃から海の仕事をしてきたこともあり、自然な形で今の仕事についています。高校は地元の宮古水産高校でしたが、重茂出身の学生はあわび口開けになると公欠で認められている感じでした。あわび漁は11月から12月の間に10日間ぐらいが口開けになり、夜明け前に出港して決められた時間(3~4時間程度)で漁を行います。スタートダッシュが特に大事で早くシマ(漁場)に着いてできるだけ早く漁を始め、1本カギの付いた竿と箱メガネで大きなあわびを狙って引き揚げます。深い場所は竿を何本かつなげるんですが、深さと潮の流れを計算しながらあわびまでカギを近づけ、傷をつけないようにひっかけて採るんです。あわび漁で大事なのは事前の浜見です。大きなあわびの居場所や餌の海藻の状態を見極めて、口開け時の漁のイメージや舟の移動なども考えたりします。